2022-04-18
不動産を売却するにあたって、「家のどこかに欠陥があるかもしれない」と不安に思う方は少なくありません。
売却後に欠陥が発覚すると「契約不適合責任」を問われる可能性があるため、不動産を売却する際は欠陥がないか事前に調査しておくことが大切です。
そこで、専門家が住宅を診断する「インスペクション」が注目されています。
今回は、不動産売却時におこなう「インスペクション」とはなにか、その目的やインスペクションをおこなうメリット・デメリットについて解説します。
費用の相場もお伝えしますので、神戸市西区周辺で不動産売却をご検討中の方は、ぜひご参考にしてください。
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目次
そもそも「インスペクション」とはなにか、その概要をご説明しましょう。
インスペクションとは、国が定めた基準に従って専門家がおこなう「住宅診断」のことです。
近年、少子高齢化や人口減少などによる空き家の増加が社会問題になっています。
そこで政府は、空き家の増加を食い止め、中古住宅の円滑な流通を図る対策として、インスペクションの普及に取り組んでいます。
インスペクションは、国が定めた基準での検査だということが大切なポイントです。
たとえば、インスペクションをおこなう機関ごとに、インスペクターの資格や技術力、また検査基準が異なっていれば、診断結果に違いが出てしまうでしょう。
そこで、2013年6月に国土交通省によって策定された「既存住宅インスペクション・ガイドライン」では、インスペクションに対する考え方や具体的な検査方法などを示しています。
このガイドラインの目的は、どの業者がインスペクションをおこなっても、適切な診断結果が出せるようにすることです。
国はインスペクションを普及することで、消費者が安心して中古住宅を購入できる環境を整え、中古住宅の流通を増やすことで、空き家問題の解消を目指しているのです。
検査の範囲は、具体的に次のような部分です。
構造耐力上主要な部分…基礎・土台・床・柱・壁・梁など
雨水の浸入を防止する部分…屋根・外壁・屋外に面したサッシ・天井・内壁など
配管設備…給水管・排水管・換気ダクトなど
このように、インスペクションは住宅のほとんどの箇所を検査するため、不動産を売却する際の安心材料となるのです。
インスペクションは、目視、計測を中心とした非破壊による検査です。
ホームインスペクター(住宅診断士)と呼ばれる専門家が、目視や一般的な計測機器を用いた計測、触診・打診、作動確認をおこないます。
2018年に施行された「改正宅地建物取引業法」では、媒介契約時にインスペクションに関する説明とインスペクターの斡旋をおこなうことを、不動産会社に義務付けています。
不動産会社に仲介を依頼する際に結ぶ媒介契約時に依頼すれば良いのですが、インスペクションの結果次第で査定額が変わるかもしれません。
したがって、できれば査定前のタイミングでおこなうのがおすすめです。
インスペクションの目的は、売却しようとする不動産に、劣化や欠陥がないかを検査することです。
建物の基礎や屋根など、個人では確認することが難しい箇所まで検査するため、安心して不動産を売却できるでしょう。
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続いて、不動産売却時にインスペクションをおこなうとどのようなメリットがあるのか、具体的にご説明しましょう。
メリット①不動産の状態を把握できる
インスペクションによって、不動産の状態を明らかにすることができます。
また、インスペクションは、ただ受けるだけでなく、合格することが必要です。
インスペクションに合格すれば、売主は安心して売却でき、買主も安心して購入できます。
したがって、インスペクションは売主・買主の双方にメリットがあるのです。
メリット②良い条件で売却できる可能性がアップする
「インスペクションに合格した」という付加価値を付けて売り出すことで、インスペクションをおこなっていないほかの不動産との差別化ができます。
不動産の価値が高まるため、良い条件で売却できる可能性がアップするでしょう。
メリット③売却後のトラブルを防止できる
冒頭でもお伝えしましたが、不動産売却後に欠陥や不具合が発覚した場合、売主は買主に対して「契約不適合責任」を負う必要があります。
この「契約不適合責任」は、不動産が契約書に書かれている内容と適合しているかどうかが問題になります。
欠陥や気になることについては、その内容を売買契約書に記載し、買主が承知のうえで購入した場合は、契約不適合責任に問われることはありません。
したがって、売却前にインスペクションの結果を契約書に記載し、買主に伝えることが、トラブル防止につながるのです。
ここまで、インスペクションをおこなうメリットをご紹介しましたが、デメリットも存在します。
デメリット①修繕費用が発生する場合がある
インスペクションの結果、修繕や補強が必要になる場合があります。
そうなると、リフォーム費用やメンテナンス費用が発生しますが、その費用を売却代金に上乗せできるわけではありません。
インスペクションの結果をふまえて、どこまで修繕が必要かなど、不動産会社と相談しながら判断しましょう。
デメリット②時間と費用がかかる
インスペクションをおこなうためには、時間と費用がかかります。
検査自体にかかる時間は、1時間から3時間ほどですが、検査結果を書類で受け取るまでに2週間ほどかかるのが一般的です。
なお、費用の相場や具体的な内訳については、次章でお伝えしましょう。
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それでは最後に、不動産売却前にインスペクションをおこなうとどれくらいの費用がかかるのか、一般的な相場をお伝えします。
不動産売却時のインスペクションにかかる費用の相場は、約5万円から7万円です。
ただし、目視でおこなう通常の調査にくわえて、床下や天井裏に入る調査をオプションで依頼した場合は、1万5,000円から3万5,000円ほどの追加料金を想定しておきましょう。
また、特殊な機材を用いた場合は、10万円以上かかるケースもあります。
費用の内訳として、次のようなものが挙げられます。
人件費
インスペクションをおこなうインスペクターの人件費です。
交通費
現地までの交通費や、駐車場代などです。
機器使用料
調査に使用する機器の使用料です。
高額な機器を使用するような調査を依頼すると、追加料金が発生します。
報告書作成料
報告書を作成するための人件費・用紙代・送料などです。
費用は、インスペクションをおこなう業者によって、追加料金などにバラつきがあります。
オプション調査を依頼する場合は、内容と費用をしっかりと確認して検討しましょう。
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インスペクションには、不動産の状況を明らかにしたうえで、安心して売却できるという大きなメリットがあり、最近は中古住宅の売買に欠かせないものになってきています。
中古不動産を売却する際は、ぜひ積極的にインスペクションをおこなうことをおすすめします。
アークコート藤は、査定や売却のご相談を無料にて承っております。
「家を診断してほしい」「インスペクションについてもっと知りたい」といったご相談も承りますので、神戸市西区周辺で不動産売却をご検討の際は、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。
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