2022-10-03
不動産売却を検討している方や、初めて不動産を売却される方にとってひとつの関門となるのが「確定申告」です。
一般的に不動産売却には必要とされている確定申告ですが、本当にすべての場合で求められるのでしょうか?
この記事では不動産売却で確定申告が必要なケースと不要なケース、確定申告で準備すべき書類や申請期間をご紹介いたします。
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確定申告とは、不動産売却で得た利益に対して、正確な税金を納める手続きです。
ここではまず、不動産売却時に確定申告が必要な場合と不要な場合を確認していきましょう。
不動産売却でプラスの譲渡所得を得た場合、原則的に確定申告が必要です。
譲渡所得は、以下の計算方法で求められます。
譲渡所得=譲渡収入金額-(取得費+譲渡費用)
譲渡収入金額とは、その不動産を売却することで買主から受け取った金額のことです。
また取得費とはその不動産の購入時価格から減価償却費相当額を差し引いたものを、譲渡費用とは仲介手数料や印紙税などの売却するために直接かかった費用のことを意味します。
たとえば3,000万円で取得した物件を、500万円の譲渡費用をかけて4,000万円で売却する場合、譲渡所得は以下のようになります。
500万円=4,000万円-(3,000万円+500万円)
このように譲渡所得がプラスになる場合、その譲渡所得に対して税金が発生するため、確定申告が必要になります。
以上のように、譲渡所得が発生する不動産売却の場合は、確定申告が必要です。
一方で譲渡所得が発生しない、つまり売却損失が発生する不動産の売却は、確定申告は不要となります。
なぜなら譲渡所得が発生しなければ、それに対する税金も発生しないからです。
ただし後述するように、確定申告が不要でもしておいたほうが良いケースが存在します。
譲渡所得がマイナスになり、本来確定申告が不要でも、申告しておいたほうが良いケースがあります。
それは「譲渡所得に関する特例を適用する場合」です。
不動産売却では譲渡所得がマイナスになった場合に適用できる、以下の2種類の特例があり、それによって損失のダメージを小さくすることができます。
損益通算とは利益から損失を差し引くことで、その分税金を減らすことができます。
また繰越控除は損益通算によって課税所得額が0になった場合に、残りの譲渡損失を最大3年間にわたって繰り越せる制度です。
損失があった場合でも節税に繋げられるので、確定申告が不要なケースだとしても、ほとんどの場合で確定申告をおこなっておいたほうが良いでしょう。
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確定申告をする際には、税務署に必要書類を提出しなければいけません。
確定申告の申告書には以下の種類があり、税務署で直接入手できるほか、国税庁のホームページからダウンロードすることもできます。
またその不動産の諸条件や各種費用が分かるよう、以下の資料、もしくはそのコピーも用意しておきましょう。
売買契約書は物件の取引時に発行されるもので、それぞれ取得費の計算や譲渡価額の証明に必要です。
万が一失くしてしまった場合は、不動産会社や売主・買主に連絡して、再発行やコピーを依頼します。
取得費用の領収書は取得費を証明するために必要ですが、ない場合は「売買価格の5%」を「概算取得費」として計算します。
一方で譲渡費用は領収書がないと差し引くことができないので、大事に保管しておきましょう。
譲渡所得の内訳書は文字どおり譲渡所得の内容を記入するもので、国税庁のホームページからダウンロードして使用できます。
また登記事項証明書は不動産の所在・大きさ・構造・地目・所有者の住所氏名が記載された書類で、法務局で誰でも取得可能です。
さらに給与所得者の場合は「源泉徴収票」も必要で、記載された情報を提出する書類に転機する必要があります。
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確定申告は申告できる期間が決まっているため、その期間中に手続きしなければいけません。
期間は「不動産を売却した翌年の2月16日から3月15日までの1か月」です。
申告は必要書類を揃えたうえで、管轄の税務署で手続きできます。
また「e-tax」を利用すれば、インターネット上で24時間いつでも申告することも可能です。
もし期間中に確定申告ができなかった場合、または確定申告を忘れていた場合、税務署から「お尋ね」が文書で届きます。
「期限後申告」として管轄の税務署で確定申告できますが、通常の税金にプラスして以下の税金が課せられてしまいます。
加算税とは、確定申告が正しくおこなわれなかった場合に課される税金です。
50万円までの税額にはその15%、50万円以上の税額には20%の税金が加算されます。
一方で延滞税は、納付期限からの超過日数に比例して課されるペナルティです。
延滞期間が期限日が2か月以内の場合は7.3%、2か月を越えた場合は14.6%の税金が加算されます。
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不動産売却では確定申告が不要なケースもありますが、損失が出た場合も確定申告をすることで節税になるため、基本的には確定申告をするのがおすすめです。
確定申告にはさまざまな書類が必要なので、今回ご紹介した内容を参考に、事前に準備しておきましょう。
また確定申告は期間が決まっており、それを過ぎるとペナルティとして追加で税金が課せられてしまうので、タイミングにも注意が必要です。
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